人混みを避けられる移動手段として、コロナ禍で注目を集める自動車。車を所有する場合、購入価格の他に保険や税金などの維持費もかかるが、それが普通車より安く済むと人気なのが「軽自動車」だ。だが、維持費の安さに惹かれて軽自動車を購入したはいいものの、実際に乗ってみて後悔している人もいるという。どういうことなのか。後悔しない車選びのために、ユーザーたちのリアルな声を紹介しよう。
高速道路の走行が想像以上に怖くて…
「軽自動車は人を選びますね。周囲に聞いた際にも賛否ありましたが、つい車の安さや、税金や車検、保険など維持費の安さに惹かれてしまって……。軽自動車を買ったことを今では後悔しています」
そう嘆くのは、人材紹介会社に勤める20代男性・Aさんだ。
「軽自動車なら僕の年収でも手が届くし、維持費を節約すればデート代に回せるという安易な気持ちで購入を決めてしまいました」(Aさん)
だが、その決断が裏目に出ることになった。Aさんによると、彼女が車に酔いやすく、Aさんが運転する軽自動車で、気分悪くなることがあったという。Aさんは「そもそも僕の運転が下手なこともあると思いますが、車体が軽い分、ブレが大きく感じられるのかもしれません。それが何回か続いて、ドライブに誘っても乗ってくれなくなりました」と寂しそうな表情で振り返る。
1人で車に乗るようになったAさんだが、「高速道路の走行が想像以上に怖かった」とため息交じりに明かす。
「やはり重量が軽いので、かなり揺れてビビりました。速度を出すと、フッと浮く感覚があって怖い。特に東名高速を走っていた時が恐怖でした。ガンガン煽られますし、トラックに前後を挟まれると、視界が塞がれるだけでなく圧迫感がハンパない。高速に乗ったり、遠出したりする時は、普通車のほうがいいなと実感しました」(Aさん)
子供が生まれて車内スペースがキツキツに
メーカーに勤務する30代男性・Bさんは、「あまり遠出もしないし、日常生活なら十分」と軽自動車を購入したが、浮かない顔だ。
「車内で音楽をかけると、タイヤの音でかき消されてよく聞こえません。ワイパーや天井の雨音も気になる。わかっていたことですが、デザインも内装も実用性に振られているので、所有していてもそんなにテンションが上がるといったことはありません。これは慣れるといった類ではなく、好みの問題でしょうけど」(Bさん)