アップルが10月26日に発売した新型「Macbook Pro」。自社開発のCPU「M1 Pro」「M1 Max」を搭載したハイエンドモデルとして、その高いスペックに注目が集まっているが、同時にその価格(後述)も話題となっている。購入を考える人たちはどう捉えているのか。「高い」から見送りなのか、それとも納得しているのか。実際の声を聞いてみた。
新しいMacbook Proは、14インチモデルと16インチモデルのラインナップ。「M1 Pro」搭載の14インチモデルの価格は23万9800円からで、16インチモデルの「M1 Pro」バージョンは29万9800円から。また、16インチモデルの「M1 Max」バージョンは41万9800円からとなっている。さらに、16インチモデル「M1 Max」バージョンのメモリとストレージを“フルオプション”にすると、70万5800円というかなりの高額となる。
大幅に強化された高速処理能力と優れた電力効率を兼ね備えている新型Macbook Proは、動画制作などのデータ量の多い作業に適していると言われている。また、ひとつ前の世代のMacbook Proにはなかった、HDMIポート、SDXCカードスロットも搭載し、使い勝手もよくなったという。
とにかく、ハイスペックなノートパソコンとなったMacbook Proだが、ユーザーにとっては、やはりその価格が購入時のネックとなっている面もあるようだ。この新型Macbook Proの購入を考えていたというあるユーザーは、価格を見て尻込みしてしまったという。雑誌編集者Aさん(40代男性)はこう話す。
「今、私は2015年モデルのMacbook Proを使用していて、そろそろ新しいものに買い換えようと思っていました。ちょうど新型が出ると聞いて楽しみにしていたんですが、蓋を開けてみたら値段が高くてびっくりです。いちばん安いモデルは24万円ですが、できるだけ快適な作業にしようとすると、メモリを増設するなどして、もう少し高くなる。たしか、今使っているMacbook Proは20万円以下で購入したんです。30万円くらいであれば頑張って買ってもいいとは思っていますが、即決できる価格ではない。ものすごく悩んでいます」(Aさん)
下位機種への買い替えのパターンも?
ハイスペックであることが大きなセールスポイントでもある新型Macbook Proだが、ユーザーによっては、オーバースペックにもなりかねない。30代のフリーライターの男性Bさんは言う。
「新しいMacbook Proは、完全に映像編集などを頻繁にするクリエイター向けですよね。私は普段ネットサーフィンと、文書制作、簡単な画像編集くらいでしかノートパソコンを使わないので、ここまでハイスペックである必要はまったくない。高性能のパソコンを使えば、それだけ快適になるのはわかるんですが、そもそも必要ないレベルのスペックのパソコンに、高いお金を出す意味はないかなと思っています。
今は3年前くらいに購入したMacbook Proを使っていますが、次に買い換えるときには下位機種となるMacbook Airを選ぶと思います。そちらであれば、それなりにオプションを付けても20万円以下で買えますからね」(Bさん)