みかこさんには他の懸念もある。いくら緊急事態宣言が解除されたとはいえ、都内から来ることを地域の人々がいい顔をしないのではないかという点だ。義両親は「気にしすぎ」と言ってはくれるが、みかこさんとしては心配で仕方がないと話していた。
「この件を子持ちの同僚に相談したら、『帰省ってお金かかるよね、居心地も良くないし』と、共感してくれたのでホッとしました。同僚も今年は帰省予定だそうです。『お互い頑張ろうね』と励まし合えたことがきっかけで私も前向きな気持ちになれたのですが、義母からの一言でがらりと変わりました」
正式に帰省する旨を電話で連絡した際、義母から「そろそろ2人目は? かわいい赤ちゃん、早く見たいわ」と、言われたという。みかこさん自身、妊活については非常に悩んでおり触れられたくない話だったそうだ。
「デリカシーのない発言を浴びせてくるのではないか……。そう考えたら、一気に帰省する気が失せました。改めて結婚することの大変さを実感しています」
とはいえ、娘の祖父母との貴重な交流を断ってしまうのは良くないと思っているとのこと。夫に今年は娘と2人で帰省してほしいと伝えたら、喧嘩寸前まで行ってしまったそうだ。今後どのようにすべきかをじっくりと話し合いたいと、みかこさんは話していた。
大型連休のたびに話題になる「帰省するかしないか」と、それに伴う嫁姑問題。根深い問題だからこそ、取り上げられる機会も多い。感覚が合わない人に無理に合わせようとするよりも、自分がどのようにしたら心が落ち着くかを優先して、関係構築を模索するのがよさそうだ。