株価(修正株価)について付け加えておくと、2012年1月6日には1.29元の安値を付けたがそこから強い上昇トレンドが出て2020年9月3日には高値55.94元を付けている。この間株価は43倍に上昇している。しかし、その後は調整局面となっており、11月22日の終値は33.94元で高値からは4割弱下落した水準にある。業績が悪い分だけ貴州茅台よりも下落率は大きいが、逆に言えば、業績の回復が確認できれば大きな戻りが期待できそうだ。
マクロでは価格は需給で決まるといっても違和感はないかもしれないが、ミクロではそんな考え方は通用しない。需給で決まると諦めたら淘汰されるしかない。粗利益率9割を超える白酒メーカーが存在する以上、消費関連の中にも、ブランド力を強化して高成長する次のテンバガー銘柄が出てくるはずだ。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサルティングなどを行うフリーランスとして活動。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」(https://www.trade-trade.jp/blog/tashiro/)も発信中。