家計

私憤に流されて衝動買いの恐ろしさ セールスのあおり文句にも注意

【ADVICE】セールスのあおり文句ご注意

 オバ記者のケースは私憤に流されての衝動買いだが、セールスのあおり文句に乗せられて財布のひもをゆるめてしまうこともある。

「常備品や最初から購入予定だった品が安くなっている場合の衝動買いは正解ですが、『最後の一点』『期間限定』『時間限定』といったセールストークに乗せられての購入は失敗しがちです」とファイナンシャルプランナーの丸山晴美さん。

 服を購入する際によく耳にするのは、「人気で一度完売したが、やっと入荷した」「たまたま別のお客様のキャンセルがあった」という殺し文句だ。

「まさに運命を感じさせるセリフですが、店員さんはプロ。セールストークに長けています。もちろん試着をしたうえで気に入ったらいいのですが、よく『丈をお直ししたらはけるかな』とか『少しきついけど形が気に入ったし』と自分の中で都合よく補正してしまう。少しでも違和感を抱いたら、衝動買いはNGです」(丸山さん)

 ただし、さんざん試着をした後だとしたら、「何か購入しなければ申し訳ない」という気持ちになる。

「他人から施しを受けた際、お返しをしなければ悪いと考えてしまう『返報性の原理』という心理が人にはあります。不要な買い物を避けるには自分の心理を客観的に理解しておく。そのうえで気に入ったものや必要なものを購入するといいでしょう」(マーケティング&ブランディングディレクターの橋本之克さん)

【プロフィール】
野原広子/「オバ記者」の愛称で知られる。1957年、茨城県生まれ。空中ブランコ、富士登山など、体験取材を得意とする。

橋本之克さん/マーケティング&ブランディングディレクター。昭和女子大学 現代ビジネス研究所研究員。近著に『9割の買い物は不要である』(秀和システム)。

丸山晴美さん/消費生活アドバイザー、節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー。著書に『「貯まる女」になれる本』(宝島社)など。

文/野原広子 取材・文/藤岡加奈子

※女性セブン2021年12月9日号

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