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小田急電鉄「子供運賃一律50円」導入、年12億円の減収をどうカバーする?

今年4月にオープンしたばかりの小田急「ロマンスカーミュージアム」。歴代の特急車両が保存されている(時事通信フォト)

今年4月にオープンしたばかりの小田急「ロマンスカーミュージアム」。歴代の特急車両が保存されている(時事通信フォト)

 もう一つ、小田急は今回の値下げを発表した際、「子育て世代に向けた主な取り組み」として家族連れや子供たちが楽しめる場所の一つとして「ロマンスカーミュージアム」内に設置したキッズロマンスカーパークを挙げた。ロマンスカーミュージアムは、小田急の歴代の特急車両が保存されている施設で、小田原線の海老名駅が最寄り駅となる。

 大人2人、子供2人の4人家族がロマンスカーミュージアムを訪れようと新宿〜海老名間を往復したとすると、現在は大人のIC運賃が503円、子供のIC運賃が251円で合計3016円だ。そして、子供IC運賃が一律50円となる来年春以降は合計2212円となり、804円の減収になるが、お得になることで4人家族が新たに1日1577組(348万9300円÷2212円)来てくれれば減収分を補える。

 決して低いハードルとは言えないが、子供IC運賃の一律50円化は、値下げに伴って子供連れの家族の利用が増えることを願っての施策であることは明らかだろう。2022年春以降、小田急電鉄の各線の様子がどうなっているのか楽しみだ。

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