菓子折りの「バラ」を勘違いして…
IT企業に勤める30代男性・Bさんは、子どもの頃に母親に「アレ買ってきて!」と頼んだところ、違うモノを買ってこられる経験を何度もしたという。
「当時、私が愛読していた漫画雑誌には、月刊と別冊の2種類がありました。月刊と言っているのに別冊を買って来る、その逆もまたよく起こりました。もう一つ、当時流行していたカードゲームの最新シリーズを買ってきてほしいと頼んだのに、違うシリーズを買ってきたことも。開封したらレアカードが入っていたので怒るに怒れず、お礼を言ったのはいい思い出です(笑)」(Bさん)
逆にBさん自身、子どもの頃に親からのおつかいで「(タバコの)マイルドセブン買ってきて」と言われて、間違えて「セブンスター」を買って怒られた経験もあるというから、どっちもどっちか。今では子どもが自販機でタバコを買うことはできなくなっているので、そんな失敗談も昔の話だ。
おつかいの失敗は、なにも家族間に限った話ではない。職場で上司から部下に頼んだケースでも、“事件”は起こるようだ。
メーカー勤務の40代男性・Cさんは数年前、自身が所属する部署に配属された若手社員に、営業手土産用の「菓子折り」を買ってくるよう命じたことがあった。
「『○○の菓子折りと職場用にバラもいくつか買ってきて』と頼みました。『バラ売り』の意味合いでバラと言いましたが、新入社員の彼が勘違いして、花のバラを買ってきたことがありました。びっくりしましたが、バラ売りとしっかり言えば良かったと反省しました(笑)」(Cさん)
ただ、若手社員の勘違いはこれだけでは済まなかった。
「『領収証に名前を書いてもらってきてね』と伝えていたのですが、彼は自分の名前を書いてもらってきました。まあ、新入社員なら知らなくても不思議ではなく、こういうところからきちんとした教育が必要なんだなと痛感。その日以来、『会社名』としっかり言っています」(Cさん)
依頼者を悩ませながら、時にほほえましくもあるハプニングの数々。大人のおつかいも、なかなか一筋縄ではいかないようだ。