サラリーマンも年金受給者も、給料や年金から税金が自動的に「天引き(源泉徴収)」されているわけだが、それを“正当に取り戻す方法”がある。たとえば所得税は、額面の「収入」から、扶養家族がいることなどによる「控除」の額を差し引いた「所得」に対して、所定の税率をかけるなどして税額が決まる。つまり、「収入」は同じでも、「控除」を増やせば「所得」が減り、所得税も少なくなる。
給料や年金からの源泉徴収の時点では、各種控除が正確に反映されておらず、本来払う必要のある税額よりも多く天引きされていることがある。そうした場合に、「こんな控除がある」と税務署に申告して、余分に天引きされた税金を取り戻せるのが「確定申告」だ。
会社員や年金生活者も、確定申告を活用すれば税負担を軽減できる制度は数多くある(図1)。
もう少しで今年の「収入」と「控除」が確定し、年明けの2月中旬から確定申告の手続きが始まる。すぐにも準備を始めたい。