幼児教室の日、ママ友から耳打ちされたのは「ふみかさんのご主人、結構稼いでいるのね」の一言。どうやら、ふみかさんから得た情報からふるさと納税の寄付金額を計算し、おおよその年収を算出していたのだった。そのことに気づいたふみかさんは「今年は少しだけ良かっただけよ」と、謙遜したそうだが、思わぬ言葉が返ってきたという。
「『ぶっちゃけ、うちはふみかさんよりもふるさと納税額は大きいんだけど、返礼品が冷蔵庫でいっぱいになることはないなぁ。もしかして、コスパで選んでる? そんなケチくさいことしないで、自分の欲しいもの選べばいいのよ~。そんなに生活困ってないでしょ?』と言われたんです。余計なお世話だと思いました」
ふみかさんはコロナ禍で大変な思いをしている地域を応援するつもりで寄付先を選んでいた。なかには普段よりも上乗せで返礼品をくれた自治体もあったという。善意のつもりで行っていたことを、踏みにじられたような気分になったと話していた。
「よその家庭の収入をのぞき見、返礼品の選び方にケチをつける……。正直気持ちが悪いし、付き合いたくないと思ったのが本音です。でも離れられない事情があります。……それは子供のお受験事情です」
どうやら2人とも小学校の第一志望が同じで、場合によっては長い付き合いになる可能性があるという。そのこともあり、「文句も言えない」と、ふみかさんは嘆いていた。
選んで楽しいふるさと納税の返礼品の話が、思わぬ方向に進んでしまった。家庭の収入事情などが分かりやすくなるテーマでもあるので、話す相手によっては慎重になる必要もあるかもしれない。