健康寿命を延ばすことで働く寿命を延ばす
丸山さんの場合、老後資金は公的年金などで蓄え、教育費も貯めているという。それでも、病気などで働けなくなり、特別出費が膨らんだら、ひとたまりもない。いま備えていても、50代が安泰とは言い切れないのだ。そして、これは誰にでもあてはまる。
もし、そうなったらどうするのか──。
「私は貯金と同じくらい、健康寿命を延ばすことを大切に考えています。健康でなければ、収入を得ることも、自炊をしたり、交通費節約のために歩くといった、節約のための気力や体力もないでしょうから。だからといってお金をかけてジムに通うなどではなく、ウオーキングなど、無料で日常生活に組み込める健康法を続けています」
そうすることで、働く寿命を延ばすのだという。
「私の仕事に定年はありません。できる限り働き、仕事が減ったら、すでに持っている『宅地建物取引士』などの資格を生かして、高齢者でも雇ってくれるパートを探し、元気な限り働き続けます」
「50代はまだまだ働ける年代。この時期に貯めて運用し、本格的にリタイアするまでに資産を減らさないでおきたいです。特に子供が社会に出てからが“最後の貯めどき”だと思います。私の場合、息子が大学に入ってからでしょうね。ここを見定めてピッチをあげて貯めようと思います」