法子さん「働く時間が短いから、月にだいたい6万円くらいだと思う。扶養も外れないし、何か迷惑かけるかな」
秀樹さん「月6万!? そんなはした金を稼いで家事をおろそかにされるのが嫌だって言ってるんだけどわからない? だいたい、うちみたいな収入がある家庭が月に6万円、年間72万円ぽっち増えても幸福度は変わらないっていうデータがあるの知ってる?」
法子さん「子供たちも食べ盛りで食費は増えたしお稽古も増えたから、プラスになったら助かるとは思うんだけど……。というより、お金の問題じゃなくて、自分の時間を好きなように使うってそんなにダメかしら」
秀樹さん「週3のバイトで俺の高い税金を払えるくらいの仕事なら認めてやるけど、月6万円なんて話にならない。俺の稼ぎで食べられるのにプラスアルファがほしいだけならお前の娯楽に付き合う暇はないし、俺に家事のしわ寄せが少しでも来ると、家庭全体のコスパが悪くなるんだよ」
法子さん「家事に関しては、ずっと家にいるんだから、少しくらい分担してくれてもいいかなとは思ってるんだけど……」
秀樹さん「じゃあ、在宅勤務になった夫婦のうち何割が家事手伝っていて、そのうち何パーセントの夫がどれくらい生産性が上がったか、データ出してよ! お前が家事する分を俺が時間かけたら、絶対に非合理的でしょ!」
話はまったく噛み合いません。法子さんは、ご主人から許可をもらうのはやめて、「ジムに行くふりしてバイトに行こうかな……」と語っていました。
ちなみに、明治安田生命はこの11月、「いい夫婦の日」にちなんでコロナ禍における夫婦関係に関するアンケートを実施。その“データ”によると、コロナ禍の影響で仲がよくなった人(20.2%)は、仲が悪くなった人(8.2%)の約2.5倍にのぼったそうです。また、夫婦間で共通の趣味があるのは夫婦円満な人の場合61.7%もいるのに対し、円満ではない人の場合は13.0%でした。
「夫は仕事、妻は家事と育児」と完全に分業してきた法子さんも、まずは共通の趣味を作るところから始めたほうがいいのかもしれませんが、そう簡単にいくかどうか……。