機能は便利だけど充電が遅い
便利な機能があったのに、後悔している人もいる。IT企業に勤務する20代男性・Bさんは、デバイスとバッテリーを同時に充電できる「パススルー」機能に魅力を感じ、対応モデルを購入した。
「そもそもモバイルバッテリーを充電し忘れることが多くて、いざ使おうと思う時に残量が少なく、役に立たないということが結構ありました。そういう性格なので、スマホとバッテリーを並行して充電してくれるのは、私には最適だと感じ購入したんです」(Bさん)
だが、使用するうちに、充電スピードなどにストレスを感じるようになった。
「確かに同時充電は便利でしたが、通常のモバイルバッテリーより充電が遅い気がしました。急速充電になれていると余計にそう感じてしまい、急ぎの場合はちょっとイライラ。AC充電器とモバイルバッテリー一体型のモデルにすべきだったと後悔しました」(Bさん)
ケーブルと充電器を忘れてしまい…
モバイルバッテリーそのものを使わなくなった人もいる。人材紹介会社に勤務する20代女性・Cさんは、かつて小型のモバイルバッテリーをいくつも持っていたという。
「ケーブルとAC充電器を忘れやすくて、モバイルバッテリーを持ち歩いてもスマホやタブレット端末に給電できない、バッテリーにも充電できない、なんてこともありました。ケーブルやAC充電器の内蔵されたモデルを買ったこともありましたが、本体を紛失してしまうことも多くて……同じものを何個買ったかわかりません」(Cさん)
そんなCさんがモバイルバッテリーを使わなくなったのは、コロナ禍で在宅勤務が増えたことがきっかけだった。
「在宅勤務に切り替わり、外出が減ると、モバイルバッテリーを使う頻度が劇的に減りました。また最近は、割とどこにでも電源がある。必要な時はキャリアのショップやコンセントのあるカフェに飛び込めばいいし、緊急時はシェアリングサービスを利用すれば100円ちょっとからレンタルできます。モバイルバッテリーの“沼”から解放されました」(Cさん)
いざという時に重宝するモバイルバッテリーだが、自分に合った最適なものを選ぶのはなかなか難しい側面もあるようだ。