コロナ禍で大きく様変わりした大学生活。昨年からは大人数講義などを除いて、対面授業を再開させた大学も増えているが、いまだに多くの大学でZoomなどを使ったリアルタイムのオンライン授業は継続されている。なかにはオンライン授業での「顔見せ」にストレスを感じ、自宅での受講でもマスクを着用して講義に臨む学生も珍しくないという。
一部の女子学生からは「ノーメイクのすっぴん顔を映したくない」という声も聞かれたが、そうした外見上の問題以外にも、オンライン授業でマスクを外せない事情があるようだ。現役大学生たちの生の声を集めた。
クラスのメンバーにいじられて
関西の私立大学に通う男子学生・Aさん(20歳)は、自宅でオンライン授業を受講中にも必ずマスクを着用している。その理由について、こう話す。
「英語のクラスは15人の少人数で、対面授業が続いていました。もちろんメンバー全員がマスクを着用しています。それがあるとき、オンラインで授業をすることがあって、マスクを外して授業を受けたところ、クラスのメンバーから、『マスクしてたほうがイケメンだね(笑)』とイジられたんです。
対面授業ではマスクを取らないので、相手はそこで仲良くなった気分だったのでしょうね。友達同士の軽いイジリのノリで言ったのはわかっているんですが、オンライン上で言われたこともあってか、グサッと言葉が刺さりました。同じことを直接対面で言われたのであれば、きっと明るいテンションでツッコミ返しできたと思うのですが……。
そこからオンライン授業のときも必ずマスクを着用するようになりました。今後は、新しい友達やクラスメイトには“マスクなし”の状態から出会いたいです。“マスク状態”から入った知人には、もうずっとマスクのままでいい、という気持ちが強いですね」(Aさん)