田代尚機のチャイナ・リサーチ

中国で日テレアナが大バズりで「ビンドゥンドゥン」関連企業の株価急騰

当初は現地でも「期待外れ」と思われていた、北京五輪の公式マスコット、ビンドゥンドゥンとシュエロンロンが大人気に(Getty Images)

当初は現地でも「期待外れ」と思われていた、北京五輪の公式マスコット、ビンドゥンドゥンとシュエロンロンが大人気に(Getty Images)

 北京五輪会場に派遣された日本メディアの存在が、ある中国企業の株価を大きく押し上げている。

 株価が急騰しているのは、元隆雅図(深センA株:002878、ストックコネクト対象外銘柄)。春節休場前の最終取引日(1月28日)の終値は18.48元。1月14日の場中で高値30.75元を付けていたので、この間10営業日で株価は▲40%下落したが、春節明け最初の取引日(2月7日)は寄り付きからストップ高に張り付いた。その後も2月15日現在、6連続ストップ高が続いており、すでに1月14日の高値を抜けている。

 急騰の要因ははっきりしている。元隆雅図は北京五輪公式マスコットであるビンドゥンドゥン(冰■■。■=土偏に敦)、シュエロンロン(雪容融)のキャラクター商品の開発・製造を手掛ける上場会社であり、ビンドゥンドゥンが一夜にして大人気となったからである。

 その背景には日本のメディアが大きく絡んでいる。北京五輪の現地情報を伝えるため派遣されている日本テレビの辻岡義堂アナウンサーが2月2日、朝の情報番組『スッキリ』で伝えたその映像が中国のSNSで取り上げられると、それが一瞬にしてバズったからである。

 寒空の中、薄手のシャツにビンドゥンドゥンのバッジをいくつも付けて自慢しているところをMCの加藤浩次氏に突っ込まれたシーンが中国の若者に激しくウケたようだ。

 中国本土のマスコミが、その“バズり具合”や“拡散状況”を大きく報道すると、現地でビンドゥンドゥンの評判が一気に高まった。ちなみに、辻岡アナは、中国で“ギドゥンドゥン”と呼ばれて“時の人”となっており、中国国営放送のスタジオに呼ばれてインタビューも受けている。

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