同じく「息子は社長にしない」と長年語ってきたのが、ファーストリテイリング創業者で現在は会長兼社長の柳井正氏だ。
「60歳で引退すると語っていた柳井氏は、2002年、当時副社長の玉塚元一氏を後継社長に据えました。しかし2005年に玉塚氏を更迭し、3年弱で自身が社長に復帰した」(経済ジャーナリストの福田俊之氏)
その後も表立って後継者選びは進んでいないが、数年前に“動き”が見られた。柳井氏の長男・柳井一海氏、次男・柳井康治氏ともに同社の取締役に就任したのだ。
「柳井氏は『息子を会長にして、オーナー家として経営を監督させる』と言っていますが、社内で後継者に相応しい人物が育っていないなか、柳井氏の構想が実現するかは未知数です」(同前)
※週刊ポスト2022年3月4日号