空前の「ホストバブル」の裏にはカネを貢ぐ女性の存在があり、その姿もここ数年で様変わりしている。従来ホストクラブは接客業としてのパフォーマンスを有閑階級の女性が買う、大人の社交場として閉じられている空間だった。
しかし現在はSNSの台頭により、ホストのツイッター利用やユーチューブ進出は当たり前に。現場で接客を受けているわけではないのにネット上でホストを“推す(応援する)”若い女性が増えてきた。
彼女らはSNSを駆使し、パパ活やギャラ飲みなど様々な方法でカネを稼ぎ、ホストに還元する。ホストに対し、従来のような疑似恋愛というよりも「ファンとアイドルの関係性」を求めているケースが多いのだ。
(第2回につづく)
【プロフィール】
佐々木チワワ(ささき・ちわわ)/ライター。2000年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学在学中。15歳から歌舞伎町に通い、それをもとに「歌舞伎町の社会学」を研究する。著書に『「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認』(扶桑社)。
※週刊ポスト2022年3月11日号