また「経過措置」のもとにあるプライム組も要注目だ。プライムは「流通株式の時価総額100億円以上」など厳しい基準が課せられているが、基準に達していないものの経過措置を利用して移行する旧1部上場企業も295社あり、プライム全体の16%に上る。カブ知恵代表の藤井英敏氏が説明する。
「工業用ゴム部品などを手掛ける藤倉コンポジット、鉄骨・橋梁大手の駒井ハルテック、東海地方を中心にウェディング事業を手掛けるブラスは、プライム上場維持基準を満たさないため昨年末時点で『基準適合に向けた計画書』を発表し、取り組みを強化している。計画通りにいけば株価が上昇する可能性は大きい」
ケイ・アセット代表の平野憲一氏も同調する。
「プライム上場基準に未達の“計画書組”からは、大化けする出世株が生まれる可能性があるでしょう。特に成長性を感じるのはクラウド型販売支援ソフトの開発・販売を手掛けるWOW WORLD、発電関連プラントが主力の三菱系機械商社西華産業、水産品事業を手掛けるニチモウ、EV向け素材を供給する圧延専業の日本金属などです」
※週刊ポスト2022年4月22日号
【次項は再編前の市場で「過小評価」されてきた28銘柄の一覧表】