秋山:刑事がガサ入れや強制捜査をする際、犯人の逃走に備えて運動靴を履くのは基本中の基本で、ワシも巡査の時から運動靴でした。現場に向かう若い捜査官が革靴を履いてきたから、思わず注意したこともあったなあ。
船越:僕も刑事ドラマでは足元に気をつけて、グリップが利いて全力疾走できる靴を自前で用意しています。足場の悪い崖に立つことも多いですし(笑)。本物の刑事の基本を体に落とし込んで刑事役を演じています。
(第2回につづく)
【プロフィール】
船越英一郎(ふなこし・えいいちろう)/1960年7月、神奈川県出身。1982年俳優デビュー。以来、ドラマ・映画で活躍。「サスペンスドラマの帝王」の異名を持つ。『トレース~科捜研の男~』(フジテレビ系)『十津川警部の事件簿』(テレビ東京系)など、数多くのドラマで刑事役を熱演。
秋山博康(あきやま・ひろやす)/1960年7月、徳島県生まれ。1979年、徳島県警察採用。交番勤務、機動隊を経て刑事畑を歩む。県警本部長賞、警視総監賞ほか受賞多数。退職後は犯罪コメンテーターとして活動。YouTube「リーゼント刑事・秋山博康チャンネル」が好評。初の著書『リーゼント刑事 42年間の警察人生全記録』(小学館新書)が3月31日に発売された。
※週刊ポスト2022年4月22日号