また、いまの世界情勢では、どうしても軍事・防衛に注目が集まる。
「兵器や軍備強化、サイバー攻撃に備えるセキュリティーなどを担う企業は、株価が上がっています。ただし、こうした銘柄は上昇するのが早い半面、急落もしやすいため、注意が必要です」(岡山さん)
戦争が原因の株価の上昇は一時的なもので、本質的な投資対象にはならない。そもそも、兵器をつくる会社に投資するのは気が引ける人もいるだろう。それなら、ビットコインやイーサリアムといった、近年市民権を得てきた暗号資産(仮想通貨)のほか、“現物”を資産として持っておくという選択肢もある。個人投資家で、『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円』などの著者・遠藤洋さんが説明する。
「原油や金などの『先物取引』はレバレッジ(借入金)がかかり、身の丈以上のお金を失いかねないため、初心者のうちはリスクが大きい。それよりも、ロレックスなどの高級腕時計、高級ウイスキーやワイン、絵画などは値崩れしにくい。希少価値の高いトレーディングカードが1枚数千万円で取引されることもあります」
有事の資産運用のセオリーは、平時とは大きく異なる点もあるようだ。
※女性セブン2022年4月28日号