昨年5月時点でリッター約145円だったレギュラーガソリン価格は、今や約170円まで高騰している。一回の給油で50リッター入れるとすると、1250円の違いになる。
そうしたなかで、「“燃費を上げる運転”を心掛ければ、同じ給油量で車の走行距離を1~2割伸ばせます」と語るのは、モータージャーナリストの中村孝仁氏だ。
「まずは急発進、急ハンドル、急停車の“3つの急”をやめましょう。最もガソリンを消費するのは車の発進時。アクセルペダルを一気に踏み込むと燃費が非常に悪いので、ゆっくりスーッと踏み、徐々に加速して一定のスピードを保つ運転を心掛けましょう。特にハイブリッド車は顕著に燃費の差が現われます」
停車時も急ブレーキを避け、停車したい位置の300mくらい前からアクセルを緩める走行が燃費によい。
「アクセルから足を離して惰性で走行する“空走”状態ではガソリンを食いません。この距離をなるべく増やし、停車位置が近づいてきたらゆっくりブレーキを踏んで停まりましょう」(中村氏)
長年のクセを見直すことも重要だ。
「多くのドライバーに、発進時にアクセルを踏み過ぎて一度戻すという運転をする傾向が見られますが、燃費が悪くなるので注意したい。走行中に同乗者の頭が前後左右に揺れているなら、運転を見直す余地があると考えられます」(中村氏)