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規制緩和でどうなる? 電動キックボード“優良利用者”が感じた身の危険と嫌な思い

自転車に煽られ、歩行者からも嫌がらせ

 自動車だけでなく自転車に煽られることもあるという。神奈川県に住む会社員・Cさん(20代男性)が、自身の体験を話す。

「国道を電動キックボードで走っていた時なんですが、後方からものすごいスピードを出している自転車が来て、スレスレのところを追い抜かれたんですよ。いわゆるロードバイクっていうやつです。それで私が思わず“あぶなっ!”って声を出したら、その自転車の人が追い抜いた後、前方から私に向かって中指を立ててきて……。何なら私を転ばそうとわざとギリギリのところを走っていた感じだったので、とても怖かったですね。電動キックボードで大きな道路を走るのは、あまり安心できないと思いました」(Cさん)

 さらに、歩行者から嫌がらせを受けることもあるようだ。

「歩道のない住宅地の道路を電動キックボードで走っていたら、前の方に歩いていた数人のグループが私を確認した後、道を塞ぐように横に広がって歩き始めたんですよ。それで、私はゆっくり走りながら間をすり抜けようとしたんですが、そうしたら“危ねえよ”と強く言われてしまって……。こっちはちゃんとスピードを落としているのに、とても切なくなりましたね。おそらく自転車だったらこんなことはなかったんだろうなとも思いました」(Cさん)

 一部のルールを守らない利用者の存在もあってか、交通ルールを守っている電動キックボード利用者に対する風当たりも強い。その背景には、電動キックボードに関する交通ルールが周知されていないこと、車両の種類やサービスの違いによって、交通ルールが異なることも影響している。

 今回の道交法改正で電動キックボードの交通ルールが整備されれば、そういった混乱が減っていくことが期待されるが、同時に利用者の交通ルール遵守も求められる。いずれにしろ、電動キックボードが安全に利用されるようになるには、もう少し時間がかかりそうだ。

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