小倉氏もこう言う。
「米国では食品医薬品局(FDA)で発がんリスクが認められた『ベンゾフェノン』や『アクリル酸エチル』など6種類の香料を使用禁止にしましたが、日本は野放しで使用を続けています」
増粘剤の「加工デンプン」も、一括表記のため危険性が見えない。垣田氏が語る。
「冷凍食品の総菜や揚げ物に使われる加工デンプンは、細かく11種類に分類されますが、そのうち『ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン』と『ヒドロキシプロピルデンプン』は発がん性が疑われており、安全性が確認されないとして欧州食品科学委員会が警告を発しています。しかし日本では加工デンプンとして一括表示が許されており、これらの添加物が含まれているかどうか、食品表示から判断できません」
こうしたものに加えて「無添加」の表記がなくなったことで、買い物の際はこれまで以上にパッケージをよく見て、正しい知識で健康を守る必要に迫られるだろう。
※週刊ポスト2022年5月20日号