朝食をパン→米で年間約7万円の節約
原油高や円安の影響で、輸入品の値段は上がる一方だ。今後、戦争の影響で物流が止まったり、円安傾向が続いた場合、さらに高値となることは容易に想像できる。それを見越して、国産品や地元でとれたものを中心に選べば、輸送費がかからない分、安い価格で購入できて安心だ。
「ご飯は茶碗1杯で20円ほど。卵かけご飯にすると+20円。おみそ汁をつけて+10円。シンプルな朝食なら、1食50円ほどで収まります。パンの場合は、6枚切りで1袋150円のパンを2枚食べると、それだけで50円。そこにバターやジャムを塗り、牛乳やヨーグルト、フルーツまで添えればあっという間に100円を超えてしまいます。1食50円の差が、家族4人で200円、1か月なら6000円、1年なら7万2000円になる。この差は大きい。朝食はご飯にした方が断然節約になります」
円安の影響でいままで安価だった輸入肉や加工食品も上がり、家計を圧迫するように。荻原さんのように、わが家の食費はいくらかかっているのか、今回の物価高騰を機に改めて見直すために、家計簿をつけるなどして、収入と支出の差を把握しておこう。
荻原さんは、数年前に子供が独立して夫婦ふたりの生活になった際に、車を大きな外車から国産の軽自動車に乗り換えた。そのときのダウンサイジングがこのガソリン高騰下で功を奏した。
「燃費が格段に上がり、自動車税は約4分の1になりました。新車登録から13年経過すると、軽自動車は20%、ガソリン・LPGの普通車は15%自動車税が加算されます。買い替え時にお金はかかりますが、その前に買い替えた方が、結果的にお得です」
月に2回、各6時間程度しか車を使わないなら、カーシェアリングにすると月に約1万円(初期費用・基本料は別)の負担で済むので、移行も検討してよいだろう。
荻原さんが夫婦ふたりになった際、もう1つ変えたのが、電気の契約アンペア(A)。火力発電に頼る日本は、原油と天然ガスの高騰により、電気料金の値上げが止まる気配がない。基本契約を60Aから40Aへの変更で、基本料金は572円の削減になり、年間6864円の節約になる(東京電力の場合)。