値上げラッシュが続いている。その規模は、一世帯あたり年間で5万~8万円の支出増になるともいわれている。“家計のプロ”は、この状況をどう切り抜けるのか──。
そろそろコロナの影響から抜け、外出や会食、旅行を楽しみたいと思っても、「値上げが続けば、娯楽のための費用の捻出が難しくなる」と言うのは、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんだ。
衣料品は、サブスクを利用するのアリ
食品や日用品の高騰が話題になる中、『東レ』『帝人フロンティア』など大手繊維メーカーは10~20%の値上げを発表。いずれも、原油高による合繊原料、輸送費などの上昇によるものだ。綿花価格も高騰しており、衣料品の生産コストは高まるばかり。そろそろ値上げの発表がありそうだが……。
「アパレルに関しては、値上げによる買い控えを警戒してか、夏までは現状を維持。それほど慌てなくても大丈夫です」(風呂内さん・以下同)
とはいえ『ユニクロ』を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、「原材料価格が倍などになれば、いまの価格で売るのは不可能」と発言し、値上げを示唆。『しまむら』も、秋冬物からの値上げを発表するなど、安穏とはしていられない。
「いまのうちに秋冬以降も着られるものを買っておくといいでしょう。テレワーク用に数が必要なトップスはもちろん、下着類は当分買わなくてもすむように、思い切って1年分を買いそろえるといいと思います」