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「株はやめたはずなのに…」スマホに遺された生前の秘密が家族を傷つける

死後、遺族の対応が必要なデジタル遺品一覧

死後、遺族の対応が必要なデジタル遺品一覧

 水上さんのケースは別として、もし財産を上回る借金や負債が見つかれば、相続放棄の検討が必要になる。ベリーベスト法律事務所の弁護士・遠藤知穂さんが言う。

「原則として、相続人が被相続人の死を知り、かつ自分が相続人であることを知ったときから3か月以内に相続放棄を行わなければ、負債も含めた遺産すべてについて相続することになります。相続放棄しなければ隠されていた借金も、相続人が払うことになってしまう。

 ただし、3か月が経過していても、負債の存在を知ってから日が浅いことなど事情次第では、相続放棄できる可能性もあります。手続きが煩雑ですがすぐに行う必要があるため、弁護士に相談した方がいい」

スマホの中を見た家族の心がかき乱される

 水上さんが夫が内緒でやっていた株取引を見つけたように、アプリに隠された秘密は多い。ITジャーナリストの三上洋さんが解説する。

「全世代に普及し、いまや所有率9割を誇るスマホには、重要なデータや思い出の写真などとともに、人には言えない秘密のSNSアカウントやアプリが登録されている場合もある。たとえばTwitterなどのSNSで家族の知らない裏アカウントを作り、特殊な性癖を持つ人たちとつながっていたり、既婚者同士のマッチングアプリに登録して出会いを探していたりといった形跡を、死後、親族が見つけてしまうケースは少なくありません。趣味のブログに書いていた夫の悪口が、妻の死後に見つかってしまった事例もありました」

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