「家具や家電を配置しやすかった」
IT企業に勤める20代女性・Aさんが、ベランダのない物件に住んだきっかけは、「予算内でおしゃれな物件に住みたかったから」だという。
「デザイナーズ物件みたいなおしゃな部屋に住みたかったんです。その中でも家賃が安めだったのがベランダのない物件でした。ベランダがない物件は初めてでびっくりしましたが、外観も部屋の設備もスタイリッシュで好みだったので契約しました」
住み始める前、ベランダがないと閉塞感があるのではないか、と気を揉んでいたBさん。実際に住み始めてみると、むしろベランダがないことにメリットを感じるようになった。
「意外に狭さや窮屈さを感じることはありませんでした。部屋に出窓があったことも大きかったと思います。ベランダのない部屋は窓が小さいケースが多いと思いますが、それで逆に家具や家電を配置しやすいのも良かったです」(Bさん)
“甘え”がなくなって生活も変化
住まいが変われば生活も変化する。PR会社に勤務する30代男性・Cさんは、ベランダがない物件に住んだことで整理整頓できるようになったという。
「僕はごみの収集日に出し忘れることが多く、ベランダがあるとそこに一時避難させる癖がありました。特に缶やビンなんかは溜めがちでしたね……。ベランダがない物件に引っ越してからは、“甘え”がなくなったので、まめにゴミ出しするようになりました。ごみ以外にも、ベランダにはビニール傘や釣り道具、壊れた家電なんかを置いていた時期もありましたが、“避難場所”がなくなった今は、しっかり整理整頓するようになりました」(Cさん)
ベランダ・バルコニーなしの物件に住む最大のメリットは家賃の安さだろうが、実際に住んでみて意外なメリットを感じている人もいるようだ。