メガバンクのカードローンのカラクリ
メガバンクがバックについた「銀行カードローン」にも注意が必要だという。
「銀行カードローンの広告といえば、安全性が高いと思われているメガバンクの名前を大きく出し、有名タレントを起用したテレビCMが一般的なので、悪い印象を抱く人は少ないでしょう。ところが銀行カードローンの正体は、利用者から高い金利をとる消費者金融と変わりません。消費者金融業者が利用者から訴えられて破綻したため、メガバンクが傘下に入れただけのことです。
その例は(別掲の)表に示す通りで、金利は利息制限法の上限に近くなっています。“メガバンクが運営しているローンだから適正金利だろうし安心”などと思っていると、とんでもない負債を背負い込むかもしれません」(上念さん)
銀行カードローンの危険性については、元銀行員でお金の専門家である菅井敏之さんも「絶対に利用してはいけない」と言う。
「金融界の常識に、『72の法則』というのがあり、これは『72÷金利=お金が2倍になる期間』を表します。たとえば金利が7.2%であれば、10年で借金は2倍になり、100万円の借金なら返済額は200万円、つまり利子だけで100万円になるということです。銀行カードローンの金利は、利用限度額100万円以下で約14%ですから、いかに高金利かがわかると思います」
メガバンクは利益を生むために、この銀行カードローンを契約させようとする一方で、これを利用する人は、破綻の可能性がある人と見なしているという。こうした矛盾を、メガバンクは顧客に対して持っている可能性が高いことを、私たちは肝に銘じておかなければならない。