時に親子関係のトラブル以上に厄介なことになりかねないのが、親戚とのトラブルだ。面倒事が増えるだけでなく、思わぬ費用負担を強いられることもある。どのようなケースで親戚とのトラブルが発生するのか。「毒親戚」に悩まされるトラブル事例を紹介しよう。
「日常生活が壊される」(35歳女性・A子さん)
血縁関係を重んじる地域ほど、過干渉する「毒親戚」が現われる。夫が40歳で脱サラし、東北の実家で家業を継ぐことになったA子さん。
都会から帰ってきた夫は大歓迎され、週末になると実家に親戚一同が集まり大宴会。だが時間が経つとともに、親戚の「介入」がひどくなった。
「叔父や叔母、兄弟にその嫁まで、何かにつけて私たちの生活に口出しするようになりました。東京にいた頃、夫の両親と作った家族のグループLINEにもどんどん親戚が加わり、『娘は絶対○○高校に入れてね』『娘さんに期待しているから』と、子供の教育方針にまで口を出される始末です。返事に窮していると『親戚に既読スルーはよくないな』と叱られました」(A子さん)
そんな重圧の中でA子さんは2人目の子供を授かり、実家を出て近所に家を借りることに。
「ところが、物件選びにも叔父や叔母がついてくるんです。引っ越し先にも遠慮なくやってきて当たり前のように赤ちゃんをあやすので、玄関のチャイムが鳴るたびにビクッと震える毎日です。万一、夫と離婚することになったら、子供たちを取られるのではないかと恐怖を感じます」(A子さん)