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「身元引受人になったばかりに…」施設入居した“独り身の親戚”の介護トラブル

見捨てるわけにもいかず…(イメージ)

見捨てるわけにもいかず…(イメージ)

 相続や終活関係の手続きと言うと、「親子」の問題ととらえがちだが、実は「親戚」とのトラブルのほうが厄介で、面倒事が増えたり、思わぬ費用負担を強いられたりすることが多いという。中でもトラブルになりやすいのが介護。Aさん(53歳)は、ひょんなことから親戚の介護に関わり、地獄を見た。

「○○おじさんが心配だろ。身元引受人になってくれないか」

 ある日突然、親戚からの電話でそう頼まれたAさん。父の兄で、6人兄弟の長男である伯父が施設に入居するので、身元引受人になってほしいとのことだった。

「私の父はすでに亡くなり、親戚には『親が片付いたから伯父さんの面倒をみてもいいだろう』との考えがあったようです。伯父には小さい頃に可愛がってもらったし、施設は私の自宅の近所だったので、時々様子を見に行けばいいかと軽い気持ちで引き受けました。

 ところが伯父は気性が荒く、施設の職員や入居者に暴言を吐き、『これ以上暴れたら退居です』とイエローカードを突き付けられた。親戚に相談しても『お前が足しげく施設に通わないからだ』と逆に小言を言われました。引受人になった以上は見捨てることもできず、退去通告された時の手間や費用を考えると夜も眠れません」(Aさん)

「勝手なことをするな」と断絶状態に

 年老いた伯母を思う優しさが裏目に出た経験を持つのは、大学ジャーナリストの石渡嶺司氏。

 独身のまま実家で暮らす80代の2人の伯母を心配した石渡氏は、月1回のペースで伯母の様子を見に、2人の住む札幌の実家を訪れていた。

 周囲に施設入所を勧められても、伯母は住み慣れた実家での生活を望んだ。その気持ちを汲んだ石渡氏は、2人が実家で暮らしやすいよう設備の修繕費を負担した。

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