日々の生活に欠かせないトイレットペーパー。大きくて分けて、芯に巻かれている紙が1枚のシングルと2枚重ねのダブルの2タイプに分かれる。全国家庭用薄葉紙工業組合連合会の調査によると、1回の使用量はシングルで小便時89cm、大便時177cm。ダブルは小便時60cm、大便時146cmだという。
この結果を考慮すれば、一般的な1ロールの長さ(シングル約60m、ダブル約30m)だと、使用する長さはシングルでもダブルの2倍に満たないことから、シングルの方がお得という計算になる。だが、トイレットペーパー選びのポイントはコスパだけではないはずだ。使い心地も選択の基準になる。簡単には決着のつかない「シングルかダブルか」論争、シングル派とダブル派それぞれの声から、そのメリットとデメリットを探った。
拭き心地まで含めてダブルに安心感
IT企業に勤務する30代女性・Aさんは、実家にいた時から一人暮らしになった今もずっとダブル派を貫いている。
「もう30年以上、ダブル派です。実家がダブル派だということが大きいかもしれません。だから、出先で入ったトイレがシングルだとがっかりします。仕方ないのですが」(Aさん)
根っからのダブル派のAさんだが、一人暮らしを始めた頃、ドラッグストアで間違ってシングルを買ってしまったことが一度だけあった。そこで改めてダブルの良さを再確認したという。
「買ったのに使わないのはもったいないので使ってみました。でも、ダブルに慣れている私にとっては、シングルだと拭き心地が良くなかった。ダブルの方が丈夫だし吸水力も良いし、安心感がある。肌にあたるやさしさとか、そういった面で私は絶対ダブルがいいです」(Aさん)