一度でいいから秋葉原に住んでみたかった
“憧れの土地”に住むため、家賃を奮発しているという人もいる。IT企業に勤務する20代男性・Bさんは、手取り約25万円で、家賃12万円台のマンションに住んでいる。
「昔から秋葉原に行くのが大好きで、一度でいいから住んでみたかったんです。訪れるのではなく、“住む”ことで違う景色が見えるのではないかと思って。かつ、秋葉原の物件ならどこでもいいというわけではなく、Discord(ゲーマー向けボイスチャットアプリ)で通話したり、ちょっとしたゲーム実況もしたりするので、防音性にはこだわりたかった。そうなると、造りがしっかりとしたマンションが必須条件。手取りの半分に届きそうな家賃だったので、入居審査が心配でしたが、連帯保証人を追加したらどうにかなりました」(Bさん)
秋葉原に住むようになったことで家計は厳しくなったが、毎日が楽しくて仕方がないという。
「やっぱりせっかく家賃を払っているので、家にいないと損な気持ちになります。逆に言えば、できる限り家にいれば、それだけ元を取った気分。安らげる空間のためにお金をかけるのは当然というか、正しい投資だと思っています。秋葉原を散策して、いろいろな新情報をキャッチしながら家に帰るのも楽しいです」(Bさん)
近場で「ペット可」の物件を探して…
猫を飼うために仕方がなかったというのは、人材紹介会社に勤務する30代女性・Cさんだ。20代の頃、手取り約21万円で家賃が9万円を超える部屋に住んでいたという。
「実家から猫を引き取ることになったのですが、当時、住んでいたマンションでは猫が飼えなかったので、引っ越しを決意しました。
あまりエリアを変えたくなかったので、近くで探したら、家賃9万円台の物件ですごくいい物件が見つかって、正直、清水の舞台から飛び降りるつもりで、契約したことを覚えています。バス・トイレが別になり、オートロックもついたうえに、24時間ゴミ出し可能、そのうえに念願の猫と一緒に住めるとあってテンションが上がりましたね。家賃が高い分、お金をほかに回す余裕がほとんどなかったのですが、設備が整ったマンションでの猫のいる暮らしに満足していました」(Cさん)