給料が上がっているわけではないのに、値上げラッシュが続く中、少しでも節約したいと考える人は多いだろう。真っ先に取り組むべきは、固定費の見直しだ。住居費、光熱費、保険料など、見直すべき部分は多いが、毎月定額の出費となるサブスクリプションサービス(以下、サブスク)もそのひとつ。類似サービスに複数加入していたり、そもそも利用していなかったりして、無駄が生じている場合もある。実際にサブスクの整理を検討中だという人たちのリアルケースを見てみよう。
友人と「提携」を結ぼうと相談中
メーカーに勤める30代女性・Aさんは、Netflix、Disney+、Amazonプライム、dアニメストアなどといった動画系サブスクに複数契約している。全部のコンテンツを見尽くせるわけでもないのに、なぜそんなに加入しているのか。
「『独占』配信や、見たい作品があると、ついつい個別のサービスに加入してしまうんです……。その結果、幅広いジャンルを視聴できるサービスと専門性が高いサービスが併存している状態に。そのほうが、ある作品を見たくなった時に見られないというストレスがないと自分に言い聞かせて、複数サービスの加入に目をつぶってきました」(Aさん)
その一方で毎月の出費もバカにならない。特に最近は値上げラッシュが続いていることもあり、加入するサブスクを少しでも減らしたいと思っているが、どれを解約すればいいか迷っているという。
「各サービスにそれぞれ特徴があり、魅力的なのでどれも捨てがたい。どれを切るか迷っているうちに、気がつけばまた1か月経っていて、お金を払い続けている……。せめてもの救いは、一応毎月、すべてのサービスのいくつかの作品を視聴しているので、加入している意味はあると思っています。とはいえ、サブスクだけで数千円かかっているので、友人とそれぞれ違うものに加入し、見たい作品があれば、お互いの家で鑑賞するという“提携”を結ぼうという話をしています」(Aさん)