一方、手数料は払いたくない。例えばATMの時間外手数料だ。曜日や時間帯により、110~220円程度がかかる。ファイナンシャルプランナーの森本陽子氏が言う。
「ATMの利用でいちいち220円取られるのは馬鹿らしい。ATMを使わないことが基本ですが、どうしてもコンビニなどでATMを使う必要のある人は、手数料の安い銀行を利用するとよいです」
別掲表のようにネット銀行によってはATM手数料無料を掲げているところも多い。ネットは慣れないという人はゆうちょ銀行が選択肢になる。
今年1月から駅やショッピングセンターなど、一部のゆうちょ銀行ATMで時間外利用をすると110円の手数料が必要になったが、ゆうちょ銀行は全国に店舗を持つうえに他行と比べて手数料が安い。
「土日深夜に開いている郵便局や、ゆうちょ銀行内のATMなら営業時間中は無料です。また、ファミリーマートのATMでも平日18時まで、土曜14時まで手数料無料で使えます」(森本氏)
時間帯による手数料の違いを把握することが重要だ。
住宅ローン借り換えの注意点
銀行との付き合いが長年にわたるのが住宅ローンだが、こちらもそのままがいいとは限らない。
「世界的な金利上昇局面のなか、住宅ローンの変動金利が下がっています」
そう指摘するのは、ファイナンシャルプランナーの鴇巣雅一氏。
「企業への融資が減っているなか、銀行にとって住宅ローンは手堅い商品です。集客のために変動金利が下がっているので、借り換えを検討してもいいでしょう」
ネット銀行のauじぶん銀行は携帯電話の契約など諸条件があるが、借り換えに限り変動金利が0.289%となる。
「ただし、変動金利は金融機関の都合で利率が上がる可能性があります。借り換えで浮いた分の月々の返済額は元々なかったものとして貯金しましょう」(鴇巣氏)