投資の3原則である「長期・分散・積立」を実現する近道となるのが、投資信託だ。では、どのように始めて、どのように利益を出せば良いのか。『世界一楽しい!会社四季報の読み方』などの著書がある個人投資家で株式投資講師・藤川里絵さんが解説するシリーズ「さあ、投資を始めよう!」。第5回は、「投資信託の仕組みと始め方」について。
* * *
投資の3原則は「長期・分散・積立」というお話を前回しました。とはいえ、個人で複数の資産に分散投資をするのは、なかなかハードルが高いものです。そんなお悩みを解決してくれるのが、投資信託です。
投資信託とは?
投資信託は、その名前のとおり、投資を「信用して委託する」ことで、投資先を自分で選ぶのが手間だとか、よく分からないといった人たちが、プロにお金を託して運用を任せるための投資手段です。ファンドとも呼ばれます。
わたしたち投資家ひとりひとりのお金は少なくても、それらをたくさんの投資家から集めて大きなお金にすることで、いろんな資産への分散投資を可能にしています。
投資先は、日本株、外国株、日本債券、外国債券、不動産、商品(コモディティ)など多岐にわたり、それらをミックスしてひとつの箱に詰め込んだお歳暮みたいなものをイメージしてください。とにかくあらゆるものを詰め込んだものを選ぶこともできれば、日本株ばかりが入った箱を選ぶこともできます。
運用するのはファンドマネージャーと呼ばれる専門家で、金融に関する専門知識を身につけています。投資先の運用がうまくいけば、その利益をわたしたち投資家は得ることができます。もちろん、プロにお任せしていれば必ずうまくいくかといえば、そうとは言えないのが難しいところではありますが、過去の実績などからある程度、腕のよしあしは判断がつくかと思います。具体的な投資信託の選び方は、次回のお楽しみとしておきましょう。