ネットを存分に楽しみたいならば、光ファイバーを利用した通信回線、通称「光回線」のクオリティも重要な要素の1つだ。回線速度はネット環境に直結するだけに、こだわりたいという人も多いだろう。ただ、その一方で、光回線の仕組みをよく理解していなかったり、契約内容を勘違いしてしたりして、光回線導入に苦労している人たちもいる。そのリアルケースを紹介しよう。
キャッシュバックにひかれて乗り換えようとしたが…
IT企業に勤務する20代女性・Aさんは、引っ越しを機に、光回線の契約の見直しを検討していたという。
「自宅の光回線の契約が2年契約で、その更新時期が、偶然にも引っ越しのタイミングとちょうど重なっていました。引っ越し先で回線を導入するのに工事費がかかると思っていたので、他の事業者と契約することで得られるキャッシュバックで、その分を“補填”するのもアリだと考えていました」(Aさん)
工事費の不安を払拭してくれたのは、新規契約で工事費をサポートしてくれる事業者とその代理店の存在だった。
「不動産屋から紹介を受けたという光回線の代理店から、電話がかかってきました。聞けば、契約すれば事業者が工事費負担をしてくるし、代理店経由で申し込めば4万円くらいキャッシュバックももらえるとのこと。そのお得感に釣られて、詳しい説明を聞かずに契約してしまいました」(Aさん)
引っ越し先ではオンラインゲームを始めようと思っていたAさん。現在よりも回線速度を速くしたいと思っていたので、速度アップが見込めるオプションを追加しようとしたが、思わぬ誤算が発覚したという。
「そのオプションを契約するには、専用端末をレンタルしないといけないし、もう一つオプションに加入しないとWi-Fiが飛ばない仕組みになっていました。その分の追加料金を考えると、想定していた月額料金より高い。せっかくのキャッシュバックが打ち消されてしまい、一気にお得感がなくなりました。しかも、引っ越す部屋は工事不要だったことが判明。結局、開通前だったので申し込みをキャンセルし、元の事業者のままで移転手続きをしました。もっとよく調べればよかったと反省しています」(Aさん)