5月13日から、75歳以上のドライバーの免許更新に「運転技能検査」が加わった。過去3年間に一定の違反歴がある場合、試験コースで運転課題をこなし、100点満点中70点以上を取らなければ免許の更新は認められない(第一種免許の場合)。
75歳以上の全員に義務付けられた「認知機能検査」もあるほか、警察庁は運転免許の「返納」も促しており、運転免許更新のハードルは着実に高くなっている。
一連の規制強化の背景にあるのは、高齢ドライバーの運転ミスが原因とみられる事故が近年相次いだことだ。痛ましい事故が報じられるたびに、ドライバーやその周囲の人が不安を抱くのは無理もない。
子供世代にあたる40~50代の男女約1000人を対象にした調査では、「免許返納の義務化」について79%が「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた。親が運転することについて心配なこととしては、「事故の加害者とならないか」(77.8%)、「大怪我をしないか」(47.9%)などの回答が多かった。
また杉良太郎(77)や伊東四朗(85)などの著名人が積極的に免許を返納する姿が報じられることで、「俺もそろそろ返納しなきゃいけないのかな……」と考え始める人がいるかもしれない。
しかし、「仕事や生活の“足”である車がなくては困る」という人や「まだ運転は大丈夫」と思う人もいるだろう。