職場用のお土産を「出張前」にネット購入
メーカーに勤める40代男性・Bさんはこれまで、ちんすこう、もみじ饅頭、鳩サブレー、信玄餅など、多くの銘菓を現地のリアル店舗で購入してきたが、最近はもっぱら“ネット購入派”だという。
「お土産を現地で買うのって、意外とハードルが高いんです。結構、お土産を選ぶのって時間がかかるんですよね。電車や飛行機に乗り遅れたら一大事ですから、いつも焦っていて、お土産の最適解もわからない。職場に配るお土産を忘れてしまい、東京駅や羽田空港に戻ってからお土産を購入するのもしょっちゅうでした。最近は、出張前にレビューを見ながら、自分が家に帰る頃に商品が到着するように、ネットで購入してますね。落ち着いて選べるし、高評価のものなら安心だし、荷物にならないし、いいことずくめです」(Bさん)
“現地で買わない”という意味では、昨今の修学旅行では事前に「お土産のカタログ」が配られるケースもあるという。中学生のBさんの長女は、生八つ橋など、京都ゆかりのお土産を事前に購入していたという。
「たしかに荷物が増えるし、お金をたくさん持たせるのも危ない。事前注文はなかなか良いシステムだと感じています。どこにでも売っているものは事前に買い、旅行の記念にしたいものは、現地で友人たちと買えばいい。現地購入との使い分けも必要で、どちらもうまく利用していけばいいのではないでしょうか。娘は現地では友人とお揃いのキーホルダーを買ってきて、満足しているようでした」(Bさん)
「冷蔵品を持ち歩くのはちょっと…」
PR会社で働く20代男性・Cさんは、各地の名産をネットショップで購入するのが好きで、現地では滅多に買わないという。
「旅行も好きだし、名産品も好きなんです。でも、旅行中だと、何かお土産を買った後、『もっといいものがあった!』と見つけてしまって悔しい思いをしたり、『買いたいけど、冷蔵品で、持ち歩くのはちょっと……』といったこともよくある。それで、事前にいろいろ調べて、ネットで買うようになりました。
確かに現地での偶然の出会いも大切ですが、情報をもとにネットで注文した方が効率的。旅行に出かけるとしても、個人的には現地のものの購入にとらわれるよりも、そこでしか経験できないことに時間もお金も割きたいと思うようになりました」(Cさん)
現地購入もネット購入も、それぞれに良さがあるようだ。いずれにせよ、旅行のお土産の買い方に変化が起きていることは確かなようだ。