お笑いコンビ・TKOの木本武宏の「巨額投資トラブル」が大きな話題となっている。芸人仲間や関係者から5億円以上の出資金を集めたが、出資金を預けていた人物と連絡が取れなくなったという。現在は代理人弁護士を通じて返金交渉を行っているとのことだが、こうした投資トラブルの事例は芸能界に限った話ではない。他人から聞いた儲け話に乗って大金を失うリスクは、誰にでもあるところだ。それでは、怪しい儲け話に乗って大損しないためにはどうすればよいのか、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子さんがアドバイスする。
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お笑いコンビTKOの木本武宏さんの投資トラブルが話題になっています。番組出演を取り止め、所属事務所も退所されました。ご本人のコメントも発表されましたが、解決までの道のりはまだ遠いのではないでしょうか。
他人からの儲け話に乗り、思わぬ大損をしたという話は、内容や金額に違いはあれど、お金の失敗のド定番です。自身だけでなく家族や大切な人たちにお誘いがかかるかもしれません。「こんなはずじゃなかった」とならないように、今回の報道から一緒に考えていきましょう。
「怪しい儲け話」によく出る3つのパターン
怪しい儲け話には似たような特徴があります。私がこれまで、投資や各種儲け話の現場に潜入した実体験や、相談客の話から、そこによく出てくるパターンまとめてみました。ここでは「投資」ではなく「儲け話」としているのが既に重要ポイントです。
【1】「知り合いの知り合い」が登場する
「とても忙しい」「なかなか会えない」というスゴい人が登場しがち。もちろん知り合いによる知り合い推しが熱いです。知り合いに紹介料が入る可能性もあります。
【2】「誰にでもする話ではない」と言われる
信頼できる人だけ、わかってくれる人だけ、特別な数名だけ……など、とにかく「あなたは特別だ」と言われます。「未公開」という話とセットになることもよくあります。
【3】話に「海外」が登場する
日本をディスるトークの後、「海外」の有名企業や有名人や政府のお墨付きなどの海外ネタが登場します。かつては税金面で有利な国の話が多かったのですが、最近は東南アジアやアラブ諸国の登場頻度が高まっている印象があります。