投資

TKO木本の失敗は他人事ではない 覚えておきたい「怪しい儲け話」のパターン

美味しい話には裏がある、ということを意識しなければならない(イメージ)

美味しい話には裏がある、ということを意識しなければならない(イメージ)

本来「何に投資すればよいか?」には答えられない

 筆者はファイナンシャルプランナーという職業柄、ちょっとした知り合いから「何に投資をしたらいいのか?」などと、軽く聞かれることが多々あります。しかし、軽々しく答えることは絶対にありません。

 何に投資すればよいかは、その人の収入・資産額、許容できる投資額にもよりますし、投資の目的や知識、家族の状況、そして人生設計などあらゆる角度から見る必要があります。また、金融商品販売法という法律があり、金融商品を取り扱うには、内閣総理大臣への申請・登録が必要です。この法律には投資助言・代理業という分類もありますので、「下手なことは言えないな」と思ってしまうのが標準的な感覚でしょう。

 業務では、もっぱら地味な積立投資の「仕組み」などをせっせと説いているのです。自分の証券口座で購入できないような「儲け話」にどうしてもお金を出したいのであれば、それは「余裕資金で、趣味のための“支出”と考えて」と話しています。

 職業にかかわらず、何に投資したらいいのか軽く答えてくれる人は、雑でテキトーな人や、投資の知識をちょいと披露したい人など、あなたのお金がどうなろうと関係のない人でしょう。自分も軽く答える側にならないように注意しなくてはなりません。損した時には「あの人のせいで」「あの人が勧めたから」と言われがちです。概して「儲けた時は自分の成果、損した時は人のせい」なのです。

 一部、純粋に親切心から教えてくれる人もいるかもしれませんが、損した時に助けてくれるほどの財力や責任までは問えませんし、一緒にまとめて騙されている可能性だってあるでしょう。今回の木本さんが芸人仲間たちに投資話を教えたのも、そうした例に当てはまるかもしれません。

 また、熱心に投資を勧めてくる人は、紹介料や手数料が手に入るなど「自分が儲かる仕組み」を持っていることもあるでしょう。

 木本さんの場合は、資金を預けた先が無登録業者だったと明かされています。では、登録業者であれば、安心して投資して良いのでしょうか。たしかにある程度は安心できるでしょうが、損をしないというわけではありません。当たり前の話ですが、大きく増える可能性のある金融商品は、逆に値下がりする可能性も大きく、元本割れもあるのです。そのことは常に頭に置いておいてほしいです。

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