鉄道は交通の手段としてだけでなく、多くの人に趣味や娯楽としても親しまれているが、知的好奇心を刺激する材料でもある──。交通技術ライターの川辺謙一氏による連載「鉄道の科学」。第1回は「なぜ鉄道が科学の入口になるか」。
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鉄道は身近な交通機関です。とくに東京などの大都市にお住まいの方にとっては、鉄道は日常生活に欠かせない移動手段であり、通勤や通学だけでなく、ショッピングやレジャーなどの足として利用されている方が多いでしょう。
このため、多くの方にとっては、鉄道はたんなる乗り物であり、とくに面白いものではないかもしれません。
ただ、見方を少し変えると、案外鉄道は興味深いものになります。鉄道にはさまざまな側面があり、私たちはふだんその一面しか見ていません。だから、いつもと異なる視点で鉄道を観察すると、それが持つ目新しい側面を発見できます。それは非日常的体験であり、楽しいことです。
この連載記事では「鉄道の科学」と題し、鉄道の本質に科学の視点で迫り、多くの方にとって目新しい側面をご紹介したいと考えています。