中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「起業したければサラリーマンを経験せよ」成功につながる会社の辞め方

 仮にあなたが著名人になり、インタビューを受ける機会があったとしましょう。その時、間違いなくSNSで「こいつ、エラソーなこと言ってるけど、会社員時代、ただのワガママなバカだった」などと書かれてしまいます。とにかく起業したい方に言いたいのは「これまでの人間関係を大事にしろ」ということです。

 それだけで案外成功の確率は上がると思います。私自身、才能はあまりないと自覚していますが、2009年に作った会社は一度たりとも赤字になったことなく存続させています。フリーになってから21年、法人化してから13年、結局「人の縁」でなんとか維持できたのではないかと心から思います。私よりも才能のある人間が会社を作ってもうまくいかない例もいくつも見てきているだけに、つくづくそう感じるのです。

【プロフィール】
中川淳一郎(なかがわ・じゅんいちろう):1973年生まれ。ネットニュース編集者、ライター。一橋大学卒業後、大手広告会社に入社。企業のPR業務などに携わり2001年に退社。その後は多くのニュースサイトにネットニュース編集者として関わり、2020年8月をもってセミリタイア。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『縁の切り方』(小学館新書)など。最新刊は『よくも言ってくれたよな』(新潮新書)。

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