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かつては「ゲーム禁止」の家庭も多かった 当時の子供たちが大人になって思うこと

友達の家でゲームさせてもらう人も(イメージ)

友達の家でゲームさせてもらう人も(イメージ)

共通する思い出がないことが悔しくて…

 社会人になってからゲームにのめり込んだ人もいる。建設会社に勤める20代男性・Bさんだ。ゲームに熱中したのは、同期たちが飲み会で盛り上がっていた話題についていきたいと思ったのがきっかけだった。

「職場の同期たちが話していた『昔、このゲーム流行ったよね』『このキャラクターをよく使っていた』『この作品のラスボスは弱かったよね』『あのシナリオは泣いた』とか、そういうゲームの思い出が、ものすごく羨ましかったんです」(Bさん)

 失ったものの大きさを実感したBさんは、自分が子供時代に流行ったゲーム機や作品を購入し、プレイすることで空白を埋めているそうだ。

「子供の頃に共通する思い出がないのはもうしかたない。だったら、今からやればいいじゃないか、と考えました。当時流行っていたゲームを買いまくり、今は毎日が楽しいです(笑)。禁止からの反動ですね。でもそれは、何もゲームに限った話ではないと思います。子供時代にカップ麺を禁止されていた知り合いは、大人になってインスタントラーメンやカップ焼きそばにハマっています。何かを禁止されると、後になって、それを取り戻そうと考える人はけっこういるんじゃないでしょうか」(Bさん)

今になって「当時の親の気持ちも理解できる」

 金融機関に勤める30代女性・Cさんも、子供時代はゲームを禁止されていた。自由にゲームができる家を羨ましく思い、Aさん同様、友人の家でゲームをやらせてもらうのが、数少ない楽しみのひとつだった。自分が小学生の親の立場になった今、「禁止しなくてもいいけど、やっぱり制限したくなる気持ちはわかる」と理解を示す。

「今の子供たちは情報を得るのも早い。スマホアプリや、YouTubeで見かけたゲームなんかをやりたいとよく言っていますが、今のところ“禁止”です。自分が禁止されてイヤだったけど、結局自分もそうしているという……。

 本当は、“飴とムチ”じゃないけど、学校のある日は宿題が終わったらゲームやっていいよ、休日はお手伝いが終わったらゲームやっていいよみたいな感じにするのが理想なのかもしれません。ただ、結局その“制限”をどこまで管理できるかどうかが難しく、面倒なので一律“禁止”としています。今になって、親の気持ちが理解できますが、禁止された側の気持ちもわかるので、子供に合わせたうまい付き合い方を模索したいと思っています」(Cさん)

 子供時代にゲーム禁止の家庭で育った子供たち。大人になってから当時を振り返ると、さまざまな思いを抱いているようだ。

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