もうひとつのメリットは、税金分を手元資金として長く持っていられることです。「特定口座(源泉徴収あり)」の場合は、分配金や譲渡益が発生したタイミングで、自動的に証券口座から税金分が引かれますが、「特定口座(源泉徴収なし)」と「一般口座」は、確定申告の期間まで手元にお金を残しておくことができます。それを使って運用に回すこともできますので、資金効率を高めることが可能です。
先に「おすすめ」と書いたとおり、私のような「面倒くさがり屋」は、細かいことは気にせず、「特定口座(源泉徴収あり)」ですべて証券会社さんにお願いするのが賢明です。慣れない確定申告に時間を取られたら本末転倒。時間も大事な資産です。
一方、投資信託で利益が出ても税金を払わなくて済む方法があります。それは「NISA」や「つみたてNISA」などの非課税口座を使うことです。これらについてはまた次回、解説していきます。
《今回のまとめ》
・投資信託の利益にかかる税率は20.315%
・特定口座(源泉徴収あり)なら、確定申告不要
(第11回につづく。第1回から読む)
【プロフィール】
藤川里絵(ふじかわ・りえ)/個人投資家・株式投資講師・CFPファイナンシャルプランナー。2010年より株式投資をはじめ、主に四季報を使った投資方法で、5年で自己資金を10倍に増やす。普通の人が趣味として楽しめる株式投資を広めるため活動し、DMMオンラインサロン「藤川里絵の楽しい投資生活」(https://lounge.dmm.com/detail/3843/)を主宰。本稿の関連動画がYouTubeにて公開中。