リナさんが実店舗ではなくネットショップを利用するようになったのは、こんな理由もある。
「似たようなファッションを好む友達となら行きたいお店もかぶりますが、系統が違うと2人分、店に行かなくてはいけません。足は疲れるし、イメージしていた商品が手に入らない可能性もあります。そんなリスクもないネットショッピングを、利用しない手はありません」
リナさんの話を聞いているとメリットばかりのようにも思えるが、「失敗した買い物も結構あります」という。
「実際に手に取って素材感を確認することができないので、思っていたものと違った服を買ってしまったことも結構あります。フリマサイトで売れればいいですが、元の価格が安かったり、ノーブランド品だと売れません。捨てるのも気が引けるので、クローゼットにしまいっぱなしになっています……」
安いからこそ生まれる悩みもある。
「安いとついつい買いすぎてしまうのも良くないと思っています。先月の洋服代は3万円でした。1着2000円前後でしか買っていないはずなのに……。きちんと計算しながら、本当に必要かを考えて買い物をしようと思います」
なかには失敗することもあるが、手軽さと低価格帯の魅力が勝ることから、リナさんは今後もネットショッピングを利用したいと話していた。
冒頭のアンケート調査では、「SNS」を通じた商品・サービスとの遭遇経験率が高いZ世代も、それらを実際に購入する場はコロナ禍以前と変わらず「店頭」が53%でトップとなっていた。今の段階ではリナさんのような買い物スタイルは多数派ではないかもしれないが、ネットで完結する買い物は、便利さや価格面などのメリットが大きい。今後は主流になるのだろうか。