投資情報会社・フィスコが9月19日~9月23日のドル円相場の見通しを解説する。
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今週のドル円は上げ渋りか。米連邦準備制度理事会(FRB)は記録的なインフレ高進を受け、連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利上げに踏み切る公算。ただ、日本政府と日本銀行による円安けん制で、これまでのドル高円安の流れが巻き戻される展開に警戒したい。
9月20-21日開催のFOMCの利上げ幅は0.75ポイントの追加利上げが決定される見込みだが、パウエルFRB議長はこれまで政策決定は「データ次第」と繰り返し述べており、市場では利上げ幅は1ポイントになるとの見方が増え始めた。実際にそうなれば、サプライスであり、ドル高円安の流れが加速する可能性がある。
一方、日本銀行は21-22日開催の金融政策決定会合で、従来の緩和的な金融政策を堅持する。ただ、それに先立ち発表される消費者物価指数は強い内容が見込まれ、物価高の主要因である円安を阻止したい考えはあるようだ。ドル円が145円に迫った9月8日以降、政府・日銀の当局者から円安けん制の発言が相次ぐ。144円台後半で日銀によるレートチェックが報じられたほか、鈴木財務相は為替介入について「やる時は瞬時に」などと踏み込んで発言しており、1ドル=145円突破でドル売り・円買いの為替介入が実施される可能性がある。
【FOMC】(20-21日開催予定)
FRBは9月20日-21日にFOMCを開催。予想を上回るインフレ指標で物価の高止まりは鮮明になり、0.75ないし1ポイントの追加利上げが行われる見込み。声明で利上げ継続の方針が伝えられた場合、ドル買い・円売り材料となりそうだ。
【日本銀行金融政策決定会合】(21-22日開催予定)
日銀は21-22日開催の金融政策決定会合で、現行の緩和的な金融政策を維持する公算。ただ、足元のドル円相場は24年ぶりの円安水準で推移しており、日銀が円安進行について強い懸念を伝えた場合、リスク回避的なドル売り・円買いが広がる可能性がある。