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詐欺の巧妙手口「A社から商品を購入したら買い取る」とB社から電話 弁護士が解説

 高値で転売可能というB社の情報はお父さんの購入決断に影響したはずで、売買契約に関する重要な事項です。事実ではないので、A社はB社を使って不実告知をしたといえます。お父さんはこのB社の話したことを真実と誤認して購入したので、特定商取引法に基づき購入契約を取り消せます。

 また電話勧誘販売に当たらないとしても、B社に騙されてA社に購入申し込みをしたと考えれば、第三者の詐欺になり、A社がB社の詐欺を知っていたり、知らなかったことに過失があれば民法に基づいてA社との契約を取り消せます。契約を取り消すことができれば、品物を返して代金の返却を請求できます。

 問題は、B社の不実告知や騙しがA社と連携してされたことを証明できるかです。B社の電話のタイミングからはその疑いが濃厚ですが、同様の被害者がたくさんいれば、両社の関係を裏付ける有力な証拠になります。

 消費者センターなどに情報提供し、相談することをおすすめします。

【プロフィール】
竹下正己/1946年大阪生まれ。東京大学法学部卒業。1971年弁護士登録。射手座・B型。

※女性セブン2022年10月13日号

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