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人前では少食を装う“大食い女子”たちの苦労「デート前におにぎり4個」「家に帰って爆食」

男性だろうと女性だろうと、食べたい量は人それぞれ(イメージ)

男性だろうと女性だろうと、食べたい量は人それぞれ(イメージ)

デートは「おにぎり4個を食べてから」

 IT企業に勤務する30代女性・Bさんは、身長170センチ超えで、学生時代はバレーに打ち込んだ。自分は「筋肉質」だといい、お好み焼きなら10枚、ドーナツなら30個は食べられる。かつては、Aさんのように人前での大食いは控えていたという。

「デート前は、おにぎりを4個食べてから待ち合わせ場所に向かうのがルーティンでした。そうしないと、一緒にご飯を食べても、私だけ食べ足りないという事態が発生してしまうので。

 今の彼は、職場で飲み会があった時に、私がみんなが残した分まで食べているのを見て、面白いと思ってくれたみたいです。付き合うようになってからも、私の大食いを受け入れてくれているので、本当にありがたいです。会計の時は“自分が食べた分を払う”というシステムです。ただ、彼がやたら『お腹いっぱいになった?』と心配してくれるのが、ちょっと申し訳ない(笑)」(Bさん)

女性は少食という価値観を払拭したい

 Bさんと同じIT企業に勤務する30代女性・Cさんは、職場で「大食い女子部」というサークルを結成した。Bさんとは対照的に、スポーツ歴はなく、華奢な体格。「男性がたくさん食べて、女性は少食という価値観を払拭したい」と鼻息は荒い。

「例えば彼とランチに行って、ご飯の大盛りやおかわりを頼むと、大体店員さんは彼のほうにご飯を持ってきます。食べるのは私の方なのに。あと、レディースセットとかいって、全体の量が抑えられつつ、デザートがついているものがよくありますが、そんなデザートよりおかずの量を増やしてほしいです。そういったところからも、“女性は少食で甘いものが好き”というステレオタイプなイメージが蔓延するのでは……」(Cさん)

 Cさんが結成した「大食い女子部」のメンバーは、現在5名。週末に気になるお店に出かけるのを楽しみにしているという。

「女子部は女子会みたいなものなので、やっぱり楽」と言いつつも、「本当は、性別関係なく、好きなものを、好きなように食べられる時代になればいいですよね」と本音を漏らす。男性だから、女性だから、という価値観にとらわれることなく、彼女たちが遠慮なくお腹いっぱい食べられる日は来るか──。(了)

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