ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏もこう言う。
「円安の今、住宅などは慌てて購入しないほうがよいでしょう。新築物件は原材料費の高騰が販売価格に反映されて価格が上がっています。また、外国人が日本の不動産に興味を示しているため、新築・中古ともに住宅価格が上昇しています」
円安・インフレが続くなか、「急がないと、これから家が買えなくなる」というセールストークは真に受けないほうがよさそうだ。
パンをやめて米を食う
前出・森永氏が言う。
「牛丼チェーンの吉野家をはじめ、外食や食料品の値上げが続きますが、これは物流費の上昇が大きな要因です。しかし、現在のニューヨーク原油価格は1バレル=80ドル前後と、一時に比べて4割近く下落している。約半年のタイムラグを経て、日本の物価にも反映されると予想されます」
では、その半年を乗り切るためにどうすべきか。
「慌てて動かず、必要最小限の買い物をすればいい。ビールや缶チューハイ、ウイスキーなど酒類の値上げは晩酌好きにとって痛手ですが、スタンダード価格帯のウイスキーなど値上げ対象外のものもある。たとえば、4000円弱のブラックニッカ4リットルペットボトルを買えば、水割りを日に2~3杯飲んでも3か月以上は楽しめます。また小麦価格の上昇には、パン食を減らして米中心の自炊生活をするなどで対抗することができるはずです」(同前)
前出・丸山氏は大手スーパーやドラッグストアのPB(プライベート・ブランド)商品の活用も有効という。
「食品や日用品などはPB商品に切り替えてもいい。流通コストや広告宣伝費を抑え低価格を実現しており、品質もしっかりしているのでお勧めです」