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【ドル円週間見通し】FOMCで大幅利上げ 米金融引き締めは長期化の公算

今週のドル円注目ポイントは?

今週のドル円注目ポイントは?

 投資情報会社・フィスコが11月7日~11月11日のドル円相場の見通しを解説する。

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 今週のドル円は下げ渋りか。日本政府・日本銀行による積極的な円買い介入が警戒され、過度な円安は抑制される見通し。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め長期化の思惑から、長期金利の高止まりが続いた場合、リスク選好的なドル買いに振れやすい地合いとなりそうだ。鈴木財務相は過度な円安を抑制するため「適切な対応」とけん制姿勢を強めるほか、日本銀行の黒田総裁は従来の緩和的な金融政策について柔軟姿勢を示しており、足元で円買いに振れる場面もあった。引き続き政府・日銀の円安けん制で急激な円安は回避されよう。

 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)は1-2日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)で、0.75%の大幅利上げを継続。また、パウエルFRB議長は会合後の記者会見で利上げ停止の議論は「時期尚早」とし、市場に広がっていた引き締め鈍化の思惑を一蹴した。次回12月のFOMCで利上げ幅は縮小される可能性もあるが、ターミナルレート(利上げの到達地点)は従来の予想より高くなり、FRBの引き締め長期化の思惑が広がりやすい。

 11月10日発表の米10月消費者物価指数(CPI)が堅調なら金利高・ドル高が見込まれる。なお、8日の米中間選挙は共和党優勢とみられ、民主党は上下両院で議席を失い過半数を維持できない公算。想定に沿った結果となれば、株式市場は短期的に軟調地合いが見込まれるものの、バイデン政権のインフレ撲滅の姿勢は変わらず、金利高・ドル高は継続しよう。

【米中間選挙】(8日実施)
 米中間選挙は日本時間8日夜から投票が開始され、翌9日に結果が判明する見通し。現時点で共和党が優勢とみられ、民主党は上下両院での敗北を回避できるかが注目される。

【米・10月CPI】(10日発表予定)
 10日発表の米10月CPIは前年比+6.6%と上昇率は9月実績と同水準になると予想されるが、高インフレで金利高・ドル高の手がかりに。

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