コロナ禍でアウトドアコンが急拡大
昨今は紅葉狩りやパワースポット巡り、ハイキング、登山などのアウトドア系合コンの人気が高まっている。飲食店での飲み会のような街コンより、コロナ禍でアウトドアのほうが好まれるということはもちろんあるが、実はお店を使わず、食事の提供も行わないアウトドアコンならコストを抑えられて集客しやすく、運営側は利益を出しやすいという背景もあり広がった面もある。
「登山コンやウォーキングコンなどは参加費が男女ともに2000~3000円程度。これでも手元には1000~1500円が残ります。しかも、コロナ禍でも屋外であれば、10~20人と大勢集まってもさほど問題はありませんでした。会場の広さも気にしなくていいので、青天井で集客できます。30人くらい集まることもざらにありますよ」
このようなイベントを、1日で複数の箇所で行うのが、街コン・趣味コンビジネスのやり方だという。東京なら渋谷、上野、新宿で昼夜2回ずつ開催するといった具合だ。
「私が会社員時代に副業としてこのビジネスを立ち上げた頃は、参加者1人あたりの利益が2000~2500円出ていました。週末ごとに1日5~6本のコンパを企画して月80本開催すれば、1日の利益が30~40万なので人件費を引いても月200万円くらいの利益が残りました。特に企画性を持たせなくても、ただ飲み会を開催するだけで人が集まったのでいい時代でした」
だが最近は価格崩壊が始まっており、利益は昔に比べると出にくくなっているという。
ドタキャン、会場からのクレームなどトラブルも
昨今は特に女性の参加費が“暴落”しているという。
「会場でソフトドリンクとちょっとした食べ物を用意するようなイベントだと、女性の参加費が500円など極端に安いものも多くあります。しかも、そういうコンパに申し込んだ女性は、『どうせ500円だし』と当日行くのが面倒くさくなってドタキャンすることも少なくありません。当然、高いお金を支払っている男性からは、女性が少なくクレームの嵐ですよ……」
アウトドア系ならトラブルがないかといえば、そんなことはない。負けず劣らずの状況である。
「アウトドアコンを行う際には、本来その土地や開催地に許可を取らないといけない場所も少なからずあります。以前、某テーマパークで開催されたアウトドアコンでは、あたかもそのテーマパークが主催しているかのように誤解されかねない告知になってしまって、クレームが入ったケースもありました」